業務用FPVドローンを始めるにあたって必要なこと

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業務用FPVドローンを始めるにあたって必要なこと

2020/10/18

昨日ライブ配信でWebセミナーを行いました。90名ほどの参加者で1時間くらいの内容です。無料でこのセミナーをやるのは次あたりが最後になると思います。メルマガでも次回告知しますね。今回のセミナーは主にマイクロドローン撮影を導入する内容でこれからFPVを始めようというひと、利用したいと考えている企業様が多かった印象です。前者の方からは業務用無線に関する質問が多かったです。皆さん気になるんですね。以下質問。

アマチュア無線資格なしで、練習目的でVTXを外してマイクロドローンをフライトすることは可能でしょうか?※現在、コロナの影響によりアマチュア無線試験が中止されているため。また、業務でフライトする場合は三陸特を利用することになると思って良いですか?(三陸特は所有済み) 
業務使用について手続き等どうすればいいですか?
電波はアマチュア無線?3陸特の使用範囲?
アマチュア無線資格では業務利用は無償でもNGと聞いたことがありますがどうなのでしょうか。

これらの質問を読むとおそらくFPVドローンを飛ばしたことがほぼない方からの質問だと見受けられます。
手を出したいのだけど資格や免許などの話から積極的になりきりれていないのかなと。
これまでも何度か無線資格について回答していますが以下に改めて整理していきます。

FPV系免許の取得

まず、大前提として、「無線電波を送信する機器は原則免許状が必要」です。
これが総務省が定める電波法で定めております。例外はあります。
ここでいう「免許」というワードですがとても注意が必要です。免許には2種類があることを理解しましょう。

1.人ごとの免許:4級アマチュア無線、3級陸上無線などの国家資格
2.無線局ごとの免許:無線局免許状

この2つを持ってして無線局の運用が行えます。
2は1の国家資格がないと申請することができませんので前提となる資格であり、
1があるからといってFPVができるわけではないのです。
「アマチュア無線の資格とったからFPVできる!」という誤った認識の人いますがそこらへんもっと理解しましょう。

1を取る方法は簡単です。
アマチュア無線も国家資格なので試験会場に行って一発受験 or 2日間の講習+試験(誰でも受かる)を受けて試験に合格することで後日免許が発行されます。受験から免許発行まで1ヶ月ほどかかると思います。
陸上無線についても同様のスキームで取得できます。それぞれ4級アマチュア無線・3級陸上無線を取得すればFPVの操縦には困らないです。級は違いますがどちらも試験レベルは一緒なので近い日程で両方受験して合格してしまうのがおすすめです。

この国家資格を取得すると、「無線局開局」の申請を行うことができるようになります。
というのもこの申請書の中にアマチュア無線なり陸上無線なりの免許番号を記入する欄があるためです。
この無線局の開局申請は先の国家資格試験の50倍面倒だと思っておいてください。
国家資格は決められた(超簡単な)試験内容をクリアすればいいだけなので日本語や漢字が理解できれば誰でも取得できますが、
開局申請は無線局の特性や仕様の理解が必要であり、品質を保証するためのドキュメントなども準備が必要です。

具体的には、無線局の電波の型式や系統図、出力の大きさなどの仕様を明らかにしたり、
技適がある場合は技適情報、ない場合はそれに準ずる保証制度を自身で申請し無線局(=FPVではVTX)の保証をしてもらう必要があります。
アマチュア無線は比較的容易ですが、業務用無線の場合は申請に必要な書類が増え厳格になります。
(この煩雑さゆえ私は全ての申請作業を行政書士さんにお願いしています)

開局の申請を終えて無事に承認されると無線局の免許状が発行されて晴れて無線局を運用(=FPV飛行)することができるようになります。

アマチュア無線と業務用無線の違い

アマチュア無線と陸上無線と2つあるのは前提として使って良い周波数帯が違います。
ETCも気象レーダーもラジオもTVももっと言えばTVの各局ごとにチャンネル(周波数)が割り当てられているように使っていい周波数というのは予め決められているんです。総務省により。なので、ちゃんとドローンで使える帯域を確保したいなら総務省または総務省系機関にロビー活動する必要があるわけです。

話は逸れますが、コロナで飲食店の補償が手厚くなかったと言われる背景に外食団体のロビー活動が弱いというのが大きな理由の一つと言われていますが、「牛肉券」といえど、ちゃんと声を上げて面倒な調整ごとをしている団体の方がいざという時に保証されるのは当然なのかもしれませんね。ドローンな方々も法律があーだこーだというのはいいけれど、もっと声を上げるなり真剣に抗議していくのも重要だと思います。

話を戻しましょう。
そもそもですが、ドローンレースは遊びでしょうか?賞金がかかったら仕事でしょうか?趣味を遊びにしている私はドローンの操縦自体が業務でしょうか?YoutubeでFPVのことを話して広告収入をもらったら業務でしょうか?遊びで撮ったFPV映像をTV局が買いたいといった場合は?

アマチュア無線の電波法上の文章を抜粋すると、「金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務をいう。」(電波法施行規則第3条第1項第15号)となっています。総務省HP上も「業務=仕事」として業務にはアマチュア無線は利用できないと記載しています。

つまりお仕事としてこの電波を使わなければアマチュア無線の範囲と取ることができます。実際に弁護士さんに相談したことがありますが、遊びや趣味の範囲で使っていたものをTV局などに売った場合に違反とはならないと2年前に判断いただいたこともあります。

遊びが仕事になるなど、仕事のあり方が変わって来ている以上、旧来の考え方に無理やり当てはめるのは限界があります。法律は解釈の仕方でいくらでも変わります。限定しない書き方をあえてしています。電波法もYoutuberが作られる前に出てきた概念ですしFPVドローンのことを考えて作られたわけではないです。あくまで後付です。無理くりFPVドローンをアマチュア無線や業務用無線にあわせているので無理がでて当然です。

対価を受ける前提でFPV撮影をしたのならば、それが「仕事」と判断される可能性は大いにあると思いますし、純粋に遊びや技術研鑽のためにFPV撮影をしていてたまたま使われるというのでれば仕事と判断される可能性は少ないと思います。対価を受けてFPV撮影をする気ななのであれば業務無線を取得するべきかと思います。複雑に考えて、細かい運用方法の是非を考えすぎて、やぶ蛇になるのはいかがなものかなとも思います。少なくともこういった情報はFacebookやTwitterなどのSNSでの誤った情報の中でやりとりせずに弁護士や該当の政府系機関に連絡して直接確かめるのがおすすめです。

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